こんにちは。Genius Rushの笹原です。
コーチングを生業にしていると、残念ながら「コーチングは役に立たない」とか、「コーチングは意味がない」といった意見や、「コーチをしている人はコミュニケーションをしにくい」という意見を伺うことがあります。
実際に、Genius Rushのセッションを継続いただいている方々の中にも、そういうコーチング体験を経て、こちらにたどり着いたと言われることもあります。
今回は、コーチングの世界で昔から言われている「クライアント自身の中に全ての答えがある」という言葉から、なぜこのような意見が出てくるのかを考えてみます。
1 クライアントの中に答えが無い場合もある
一般的なコーチングにおいて、クライアントの自己探求、自己対話は非常に重要なプロセスです。
しかし、クライアントが抱える課題や悩みには、もともと答えが存在しない場合が少なくありません。たとえば、人生の方向性や価値観に関する問題、または複雑な人間関係の課題など、答えが一つに決まらず、様々な視点から検討する必要がある問題もあります。こうした場合、単に内面に答えがあると言うだけでは、前進への実質的な一歩を踏み出すことは難しいのです。
2 課題の本質 答えが無い問題も多い
実際、クライアントが抱える問題は「答えが無い課題」であることが多いです。明確な正解が存在しない状況では、ただ自己分析、自己対話を重ねるだけでは解決に繋がにくいです。
たとえば、職場での人間関係や、自己実現に向けた漠然とした不安、将来への不透明感など、数多くの問題は、明確な「答え」に収まらない複雑さを持っています。こうした課題に対しては、状況を多角的に捉え、さまざまな可能性を検討するプロセスが不可欠です。
単に自分の内側に答えを求めるだけでは、問題の根底にある多層的な要因に気づくことは難しい場面も確実に存在します。
3 質問や寄り添いの盲点
質問は、クライアント自身の内省を促すための強力な手段の1つです。
適切な質問は、隠れた思考や感情に気づかせ、新たな視点を生み出す助けとなります。しかし、質問そのものはあくまで「気づき」を促すだけで、具体的な行動や変化へ直結しないことも多々あります。
特に、クライアントが根本的な答えを持っていない場合、どれほど鋭い質問を投げかけても、単なる思考のループに陥ることがあります。
さらに言えば、クライアントがコーチから圧をかけられていると感じたり、その結果としてありもしない自分自身の中の答えを捏造してしまう可能性もあります。
つまり、質問は内面的な探求のきっかけにはなるものの、それだけでは実際の課題解決や前進のための決断を引き出すには不十分だったり、ネガティブな影響を与えてしまうケースがあるのです。
一方で、寄り添いはクライアントに安心感や信頼感を提供し、心を開く環境を作り出す上で欠かせない要素です。
共感や理解を示すことで、クライアントは自分の感情を整理しやすくなります。
しかし、ただ「寄り添う」だけでは、クライアントが現状に留まり、具体的な行動に移るためのエネルギーを生み出すことが難しくなります。過度の寄り添いは、時にクライアントを安全なコンフォートゾーンに留め、変化への一歩を踏み出す勇気を奪ってしまうこともあるのです。
このように、寄り添いは感情面での支援にはなりますが、実際に前進するための「選択」や「決断」を引き出す力は限定的となる場合が見受けられます。
このように、質問と寄り添いはどちらもコーチングにおいて重要な役割を果たしますが、それ単独ではクライアントが抱える複雑な課題に対して十分な効果を発揮しない場合もあることを理解する必要があります。

3「思考し、選択し、決断する」プロセス
このような背景から、Genius Rushでは「全ての答えはクラアントの中に」に代わって「全ての答えはクライアントが最善と信じて選択した決断」という言葉を使用します。クライアントが自らの内面だけに頼らず、現実の状況や多様な視点を取り入れながら「思考し、選択し、決断する」プロセスをサポートしています。
答えが無い課題に対しては、答えが無いなりに、様々な情報やリソースを集めて、それに基づいて「思考」し、無数にある選択肢の中からこの状況下で自分が取るべき行動を「選択」し、それを遅滞なく実行する「決断」をする必要があります。
そして、この一連の流れには大きなストレスやエネルギー消費を伴う事も多いです。
余談ですが、かのスティーブ・ジョブズは選択と決断をする場面を減らすために、毎日同じ服を着ていたというのは有名な話です。
Genius Rushでは、クライアントがこの「思考し、選択し、決断する」プロセスを少しでもストレスなく、少しでも前向きに自信をもって進められるようにサポートしていきます。
このように、クライアント自身に答えが無い場合もあるという現実を認めつつ、多様な観点からの多様な手法によるサポートを組み合わせることで、より実践的かつ前向きな変化を促すことが可能になるのです。
4 まとめ
「全ての答えはクライアントの中にある」という言葉は、一見理想的なクライアントセンタード(クライアントを中心に据える考え)のようにも聞こえますが、現実的にクライアントをサポートする際にはは、それだけでは変化に繋がらないことがあるのも事実です。
答えの無い課題に直面したとき、ただ内省するだけではなく、外部の視点や具体的な行動を取り入れることが、変化への鍵となります。
Genius Rushは、ただ質問を繰り返す、ただ寄り添い続けるだけではなく、クライアントが自らの思考を整理し、現実的な選択を行い、そして最終的に決断に至るプロセスを包括的にサポートすることで、くクライアントの更なる可能性を拡大していくことを目指しています。
Genius Rushは、あなたの「思考し、選択し、決断する」プロセスを全力でサポートします。あなたも新たな一歩を踏み出し、未知の課題に真正面から向き合ってみませんか?
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5 最後に
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