こんにちは。Genius Rushの笹原です。
Genius RushではNLPとコーチングを活用してクライアントに皆さんをサポートしていますが、その中でもNLPの「肯定的意図」という考えを特に大切にしています。
今日は、この「肯定的意図」についてお話ししていきます。

1 肯定的意図とは何か

簡単に言えば、人の行動や反応にはその背後に必ずポジティブな目的が存在するという考え方です。たとえその行動が一見ネガティブに見えても、その行動を取る理由にはポジティブな目的があるのだと考えます。
例えば、ある人が仕事や家庭で怒りを爆発させてしまうことがよくあるとします。
この行動は周囲の人々にネガティブな影響を与える可能性がありますが、「自己防衛( 自分を守るために強い態度を示す)」や「問題解決の促進( 問題が無視されないようにするために強く反応する)」といった肯定的意図が存在していることがよくあります。

2 肯定的意図を知ることで出来ること

(1)自己肯定感の向上

多くの人が自分の行動に対して厳しく批判する傾向があります。しかし、肯定的意図を理解することで、自分に対する批判が和らぎます。自分の行動の背後にあるポジティブな意図を認識することで、自己肯定感がより高まります。

(2)他者理解の向上

他人の行動にも肯定的意図があることを理解することで、他者に対する共感が深まります。例えば、誰かが攻撃的な態度を取る場合、その行動の背後にある意図を理解することで、単なる攻撃ではなく、その人自身の不安や恐れから来ている可能性があることに気づくことができます。これにより、相手の本質を尊重した、より建設的な関係性を作ることが出来るようになります。

(3)ポジティブな変化を生む

単に行動を変えようとするのではなく、その背後にある意図を尊重しながら変化を促すことで、持続的な変化を実現できます。これは、表面的な行動の変化だけでなく、根本的な意識の変化を伴うため、長期的な改善につながります。

(4)レジリエンスの向上

肯定的意図を理解することで、困難な状況でも前向きな視点を持つことができます。これはレジリエンス(回復力)を高め、ストレスや逆境に対する耐性を向上させるのに役立ちます。

3 肯定的意図の見つけ方

肯定的意図を発見するためには、いくつかの具体的な方法があります。
ここでは、初心者の方にも実践しやすい手法を紹介します。
簡単に言えば、以下の質問を「困った行動を取ってしまう人(自分又は相手に)」に対して聞いていくというものです。

「この行動をすることで何を得ようとしているのですか?」
例えば、過食をしてしまう場合、その行動の目的は何でしょうか?もしかすると、「ストレスを軽減する」ためかもしれません。

「この行動があなたにとってどんな役に立っていますか?」
たとえば、遅刻をしてしまう人に対して、この質問をすると、遅刻することで「家族との時間を確保する」という意図があるかもしれません。

「この行動の目的は何ですか?」
この質問は、行動の根本的な目的を明らかにするのに役立ちます。自己批判が強い人の場合、その目的は「自己成長」かもしれません。

4 肯定的意図を活用する

ここからは、肯定的意図をどのように活用していくかを具体的な手順で説明していきます。

(1)意図を認識する

まず、自分や他人の行動の背後にあるポジティブな意図を認識します。

詳しくは上記「3 肯定的意図の見つけ方」を参照ください。

(2)変えたい行動の代替動を見つける

次に、その肯定的意図を満たすためのよりポジティブで効果的な行動を見つけます。

例えば、過食の代わりに運動をする、遅刻の代わりに早めに起きるなどです。

(3)実行して振り返る

新しい行動を試し、結果を観察します。

もしうまくいかなかった場合は、他の方法を試したり、さらに調整を加えてまたテストします(この目的達成までテストを繰り返す変化のプロセスをNLPではTOTEモデルと言います)。

5 まとめ

人の一見ネガティブな行動には必ず「その人が大切にしているもの」「その人が守りたいもの」が隠されています。
その「大切なもの」を無視して行動を変えようとしても、その人にとっては自分の「大切なもの」を否定されたり、無視されたりしているような感覚を受けてしまうことも多いです。
Genius Rushではクライアントさんの本当に大切なものを一緒に守りながら、より周囲や自分と調和のとれた行動を探していきます。

お知らせ

僕がコーチングを学んだ「共創コーチ®養成スクール」からインタビューしていただきました。

僕がクライアントの「肯定的意図」を大切にする背景、原体験についてお話ししています。

こちらから(共創コーチ®養成スクールのサイトへ遷移します。長文です。)