こんにちは。Gennius Rushの笹原です。

 昨今、ビジネスシーンやメンタルヘルス業界を中心に、「柔軟性」という言葉が注目されています。

 実は、NLPでも数十年前の創成期からずっとこの「柔軟性」を最も重要なポイントの1つとして掲げていますし、Gennius Rushのセッションでも「柔軟性」を非常に大切にしています。

 なぜ今、「柔軟性」が大切になってくるのでしょうか。

1 BUCA(ブーカ)

 Gennius Rushのホームページでも触れていますが、現代社会は現代社会は「VUCA(ブーカ)の時代」と言われています。Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字を繋げた造語ですが、近年ビジネスシーンを中心によく使われています。

 簡単に説明すると、現代社会はこれまでにないレベルで変化が激しくなり、将来への明確な見通しが立てられない時代に突入しているということです。

 このような現代社会においては、変化に素早く対応し、将来に向けたアクションを取れる人材が重要とされています。特にこの「変化に素早く対応」という点において、柔軟性は今後ますます重要性が増すものと言われています。

2 柔軟性とは

 そもそも「柔軟性」って何でしょう?

 一般的には、状況に応じて判断や行動をできるというような意味でしょうか。臨機応変に対応できる能力や性質と言い換えることができるかもしれません。

 Gennius Rushで考える「柔軟性」は次のような性質を備えるものです。

 ① リアルタイムの現状把握を大切にして、状況の変化に敏感であること。

 ② 歴史や経験から学び、その学びをを現状に合わせて変えたり、時には捨てる事もできること。

 ③ どうしても達成したい目標や大切にしたい価値観を自分自身が客観的に把握できていること。

 ④ そもそも論から逃げないこと。

 まずは、この4つについて詳しく書いていきます。

① リアルタイムの現状把握を大切にして、状況の変化に敏感であること

 冒頭にも書きましたが、「柔軟性」は状況に応じて判断や行動をできるという意味なので、そもそも状況を適切に把握できなければ、その状況に応じることはできません。

 柔軟性というと、時として行き当たりばったりと何が違うの?と突っ込みたくなる説明を見かけますが、「柔軟性」はまずこの点で行き当たりばったりとは明確に異なります。適切で正確な状況把握。まずはここから始めてみましょう。

② 歴史や経験から学び、その学びをを現状に合わせて変えたり、時には捨てる事もできること

 「柔軟性」は決して過去からの学びや従来のパターンを否定するものではありません。

 ①で状況を把握してみたら、自分がこれまで学んだパターンと異なる手法が必要なことがあります。(というか、現代社会においてはそういう場合がほとんどだと思います。)

 このような場合、過去に全く例のない新しい手法を考える必要があるかというと、必ずしもそうではありません。これまでに、自分以外の人たちが似たような状況を体験し、何らかの手法で対応してきた可能性は大いにあります。ですので、普段からいろいろな事例やパターンを自分の中に蓄えておくことは大切なことです。学びの総量が増えるということは、自分の中で対応手法の選択肢が増えることに直結します。そして、選択肢が多いことは「柔軟性」において必須です。(むしろ、従来のパターンを何の考えもなく否定する行為は柔軟性が無い行為といえます。)

 そして、そのたくさんの選択肢の中から使えそうなものを選んだり、時には自分の状況にクリティカルヒットするように修正したり。複数のパターンを組み合わせて新しい対応手法をくみ上げたり。

 過去の手法を頭から否定するのではなく、自分の選択肢を増やす手法として、色んな人の体験に触れてみましょう。

③ どうしても達成したい目標や大切にしたい価値観を自分自身が客観的に把握できていること

 これ、忘れがちですけど大事です。

 当ブログ『目標を決める!』でも触れていますが、目標地点がはっきりしていないとなんのためにこの現状に対応するのか不明確なので、その手法を考えることは難しいです。ここが不明確なまま、柔軟な発想で対応しよう!的な声がけをしている状況が見受けられますが、まずは現状をどのような状況に変化させたいのかを明確にしましょう。

④ そもそも論から逃げないこと

 前述の①~③の各項目について、そもそも論で考えてみましょう。

 ①状況把握の際に、そもそもこの状況になった原因は何だ?というところまで考えてみましょう。

 ②過去から学ぶ際には、そもそもなんでこのパターンが生まれたんだ?まで考えてみましょう。

 ③目標地点を確認するときは、そもそもなんでそこを目標にしたんだっけ?まで考えてみましょう。

 実際にやってみると気づくと思いますが、このそもそも論を考えることは結構な時間やエネルギーを使います。ですが、早い段階からここまでやっておくと、長期的にはかなりの時間とエネルギーの節約になることが多いです。そして、いつもこのそもそも論を考えていると、不思議なことに脳もそれに慣れてきて、省エネモードでもしっかりそもそも論を考えてくれるようになります。

訓練のつもりで、普段から意識的にやってみましょう。

3 柔軟性を高めるテクニック

 NLPでは柔軟性を高めるための具体的なスキルがたくさんストックされています。

 実は、そもそも論を考えることもその1つだったりします。

 明日は、NLPで柔軟性を高めるために使われるスキルの中でも、最も基本的で強力なスものの1つをご紹介します。